法律の壁(規制緩和への道のり➂)

2017年05月21日


パリでのセグウェイツアー、北海道でのホーストレッキングを満喫してしてきた私は、周囲を知覚しながら移動するという行為の奥深さに感銘を受けました。車や自転車とは違う移動の仕方があるものだとと、セグウェイを日本の公道で走らせてみたいという思いを新たにしたのでした。

 

法律の壁(規制緩和への道のり③)

 

2008年当時、私はつくば市の職員(地方公務員)でした。意気揚々と、面白いことを色々やりたいなと模索していたころで、できればこのセグウェイを自分の住むまち、つくばで一番最初に走らせたいと思ったのでした。

 

しかし、どうしたらそれができるのか。

セグウェイを公道で走らせるための一番の壁は、法律でした。

 

乗り物が日本の公道で走れるようになるには、道路交通法と道路運送車両法という2つの法律に適合している必要があります。しかし、新しい発想とテクノロジーで作られたセグウェイは、自動車やバイクを前提に作られたその2つの法律に適合させることが困難だったのです。

 

アメリカやヨーロッパの多くの国では、法律を改正して、乗り物の新しいカテゴリー(Electric  personal assistive mobility devices)を作っていました。

日本でもセグウェイが公道を走れるようにするには同様に法律を改正して新たなカテゴリーを新設する必要がありました。

 

しかし、一自治体職員の私が叫んでも、国が簡単に法律を変えてくれるわけがありません。しかも法律は2つ。それぞれ警察庁と国土交通省という2つのお堅いお役所が所管しています。

 


けれども、自治体がやりたいといえば、法律は変えられなくても、自分の地域限定での実験くらいはできるだろうと思いました。

私は当時つくば市で、全国の大学などが参加して自動走行するロボットを公道で走らせる「つくばチャレンジ」という催しを、所管の警察署の道路使用許可を得て実施してました。

つくばチャレンジは日本初の大規模なロボットの公道実験の取組として話題になってました。

 

そこでこのノウハウを活用し、同様のスキームで警察署の道路使用許可を得て、セグウェイも走らせようと考えたのでした。

 

「よし、ロボットも走れたんだ。セグウェイもこれでやれば、いける!」

と意気込んだ私は、早速警察署に相談に行ってみました。

 

「セグウェイなるものを走らせたいのですけど。これ、これこれこういう新しいロボットなんです。

アメリカではこれで警察官がパトロールしてるんです。防犯とかにも役立つと思うんですけど」

と、警察署の担当Sさんにご説明。

 

「またややこしいこと考えたな、おおくぼ」

そんな心の声が聞こえてきそうな、困ったような表情でした。

Sさんは、これは所轄だけでは判断できないので県警本部に確認して回答すると、言ってくれました。

 

そして、数日後。

Sさんから連絡があり、

答えは、残念ながら、NOでした。

グウェイはロボットじゃないから道路使用許可は出せない。

 

世の中、そう甘くはない…

 

つくばチャレンジと同様にロボットの公道実験と称して、セグウェイを走らせる私の企み第一弾は、失敗に終わったのでした。(続く)

 

おおくぼ